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地元紹介
(UpDate 2001/03)

このWebページを置いてあった初代のサーバーの所在地は函館でした。ページ内で出てくるHRPCと言う集まりも、函館近郊のパケット通信を愛好するアマチュア無線のグループに端を発します。

私はと言うと、ちょっと離れた室蘭の住人ですが、HRPCについては地理的条件による電波伝播の妙などにより、HDLCについては無線通信によるパケットネットワークなどでの親交がきっかけだったのです。


Home Town
Muroran-city

港町
 ここ室蘭も函館と同様港町です。地形を見ても海に突き出た半島部の内側に港を抱え、先端の山の上にはテレビなどの送信所の鉄塔が林立しています。山の上から見た夜景などもなかなかのものが有りますが、ここ最近は人口も減り、街ごと消滅した場所も多くさびしい限りです。

 室蘭の町は地の利(天然の良港)を活かした港町として栄えました。古くは夕張近郊の炭坑よりの石炭の積出港として、また湾内を一部埋め立てた所には現在の「新日本製鉄所(旧 富士製鉄所)」や「日本製鋼所」など鉄鋼の町としても栄え、更に「日本石油」の製油所も存在します。「函館どっく」や「楢崎造船」など船舶港湾関係の産業も栄華を誇りました。

 石炭や重工業系産業の衰退により、そして都市圏により近い苫小牧港の存在などにより徐々にその地位を奪われて行ったのです。鉄道も工場と駅の間に夥しい数の線路が張り巡らされていましたが、その殆どは姿を消しました。思えば本線から分岐した盲腸線の存在、外海に面した場所にある少し規模の大きい漁港の存在など、改めて函館との共通点の存在に思い当たります。まあ、町の規模も港の規模も違いますけどね。

白鳥大橋と周辺 その1
 しかし衰退ばかりしているわけでもなく、近年町並みもかなり変わってました。道央自動車道が室蘭まで伸び、更に伊達、長万部まで達しました。それに伴い接続する主要な道路なども拡幅されたり、そして室蘭の港をまたぐ「白鳥大橋」が開通しました。これで山並を縫って走る室蘭環状線の輪が閉じ、名実ともに環状線に成ったわけです。

 半島部の先端側の橋のそばにある大きな風力発電機の電力で夜間は綺麗にライトアップされていて、新たな観光名所となりつつあるみたいです。白鳥大橋記念館と言うのもありますよ。この周辺祝津町界隈には更に白鳥マリーナ水族館などもありにぎわっています。国道36号線は室蘭駅までだったと思ったけど橋の根元まで伸びることになるのかなぁ。大規模に道路整備もしていることですし。

白鳥大橋周辺 その2
 ちょうど元の室蘭港の境目だった南北の防波堤(内防波堤)のほぼ上を通って、橋の反対側は日本石油室蘭製油所の頭上を超え陣屋町へと降り立ちます。ここで国道37号線と接続、更に山のほうに駆け上がると環状線と道央自動車道に接続します。そして、ここには江戸時代(で良かったかな?)の史跡陣屋跡がありそばには「郷土資料館」もあります。

 そうそう、室蘭の地名はアイヌ語でモルエラン(坂の多いところ)と言う言葉に起源があるということです。北海道の地名で読み方が難解な物が多いのはこのようにアイヌ民族の呼び方を元に語路合せ的に漢字を当てはめたからと言う物が多いからなんです。

室蘭駅周辺
 整理縮小された鉄道ですが、室蘭駅が線路を1km程短縮した場所に移動し新たに建て直されました。旧駅舎は歴史的建造物の一つでしたので保存運動が持ち上がり現在では多目的ホールとして主に芸術活動のふれあいの場として運用されているようです。旧 室蘭駅の裏手はその昔は石炭積み出し基地がありましたが、現在はフェリーターミナルを中心として新たな商業中心地として再開発が進んでいます。室蘭駅の移転も旧市街地との間を線路で分断する格好になっていたからというのも一つの理由のようです。このフェリーターミナルのすぐそばには入り江運動公園陸上競技上がありここではサッカーのJリーグなどの試合も行われています。科学館図書館そして市役所もこの近くです。

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温泉
 東に登別温泉(泉質の種類では両手に余るほどの数を誇る)、西に洞爺湖温泉(有珠山と昭和新山を従え洞爺湖その物も太古の火山活動によるカルデラ湖)と国内でも指折りの温泉地に隣接するものの、これといった観光地も有りませんが、元旦には地球岬まで初日の出を見に観光バスが押しかけますし、沖合いでは鯨ウォッチングということでたまに船も出ているようです。
地球岬
 地球岬といえば、私の接続しているプロバイダの名前がアースケープ(Earthcape)と言って地球岬の英語名だったりします。さらに言えば、すぐ隣に在るもう一つのプロバイダの名前は、スワンベイ(Swan-Bay))と言ってこの室蘭の港そのものを差す白鳥湾の英語名です。

崖っぷちの途中とても危なっかしい場所にそそり立つ地球岬灯台、今は設備の老朽化とそれが位置する断崖絶壁の風化などにより使われていないはずです。その少し上にある展望台はいつの日にか整備されその眺望を誇っています。この展望台もなかなか危なっかしい場所に在りますよ。必見です。

大黒島
灯台と言えば大黒島灯台を忘れる訳には行きません。半島部先端、大橋の袂近くの海上に位置する小さな島それが大黒島です。背の高い饅頭のような形のこの島の頂上にその灯台はあります。今では南外防波堤の一部として存在し、灯台としての機能は停止しています。その昔は水族館と大黒島、室蘭駅近くの埠頭の間に渡し舟が定期運行していました。(更に遡れば対岸の本輪西との間にも航路が在った)今ではGPSなどの恩恵により自分の位置が正確に手にとるようにわかりますが、航法機器やレーダーなどがとても高価だった時代はその航路の目印として重要だったのです。
白鳥湾
 白鳥湾といえば、やはり名前の由来は時期になるとたくさんの白鳥が立ち寄って羽を休めた、そういう場所が多かった為らしいです。いまでも有珠の善光寺の近くの海岸にはたくさんの白鳥がやってきます。
白鳥台
 そうして、私の住んでいる白鳥台ですが、平均の海抜100mほどのちょうど白鳥湾を見下ろす高台のベッドタウンとして開発されたのでこの名前が在るようです。高く開けた場所なのでアマチュア無線をやる人にとっては電波の飛びがよく大変ありがたい場所ですか、ちょうど風の通り道でもあり、海から吹き上げる風がとっても強く冬などは大変です。

 ここ白鳥台にも温泉があります。もっともこの周辺ではあまり珍しくも無いんですが、ちょっと変わった生立ちなので。元々この地域の銭湯の一軒でしたが、水道の高コストに対抗するために井戸を掘ったのです。ここは高台(三方向とも下がっていますので水の便は悪いはず)ですので井戸と言ってもかなり深く掘らなくては成りません。最初はなかなか出て来なかったようで諦めずにかなり深く掘り進んだところ温泉を掘り当てたのです。周辺で改めて温泉を掘っているところは皆低地ばかりですので珍しいと言えるでしょう。

噴火湾
 さらにここからは噴火湾を挟んで西胆振から渡島半島のほぼ先端まで一望できます。噴火湾この差渡し40kmほどの大きな湾ですが、渡島半島先端部には最近小噴火をしている駒ヶ岳や横津岳をはじめ、昭和新山や有珠山など沢山の火山に囲まれているためこの名前があるということです。
昭和新山
 昭和新山昭和初期それまでまっ平らな畑が突然むくむくと盛り上がりドーム状の山になったと言う世にも珍しい火山です。溶岩の粘りがとても強く流れ出るように噴火をしなかったのが原因らしいですけど、詳しいことは洞爺湖の温泉街のはずれに火山博物館がありますのでそちらで・・・

 そういえば私のコミックスの蔵書アタゴオルシリーズのなかで作者ますむらひろし氏のコメントによると昭和新山とその生涯と私財を投げ打って観測に努めた三松正夫氏への傾倒はただならぬものがあるようです。作中のひでよし扮するスミレ博士が火山の噴気で卵をゆでているシーンで、食べ物を前によだれをたらしていないのです。このキャラクター(ひでよし)には考えられないことで三松氏への敬意の現れだとか。そしてこの山、なにやら日本では数少ない個人所有の火山だということです。

有珠山
 昭和新山のすぐ隣にあり、山頂近くにはロープウェイも通じています。この山も約20年近く前に噴火をして世間を騒がせました。今はだいぶ形が変わっていますが昔は山頂部がひょっこりひょうたん島(NHK)のような形だったのです。

 私事ですが当時まさに噴火したその日、友人と自転車で山のふもとの道を走っていたのでした。空は暗く火山灰が降り視界は利かず火山雷の閃光と雷鳴が響き渡り更に噴火の轟音と地震とすざましいものでした。 民家の物置などに身を寄せましたが、そのうち結構大きな塊まで降って来たりして、まあ結構な体験だったわけです。

 昭和新山と有珠山山頂のちょうど間の位置にロープウェイの駅があり、この周辺には熱帯植物園とガラス資料館があって観光スポットになっています。ここへのアクセスは、元は湖畔から上がる道路一本きりでした。火祭りの花火大会のときなどは終了後湖畔を離れるまでは数時間を要したものでした。が、現在は伊達市外方向から山をまたいで湖畔からの道に繋がる道路が出来通り抜けることが出来て便利になっています。

(ADD 2000/06)
 そして、2000年に入って有珠山が噴火しました。隣街であるここ室蘭市でも伊達市寄りの高台に位置する私の家からも約30kmほどの距離にある有珠山を望むことが出来ます。沖合いには自衛隊、海上保安庁、各種官庁の艦船が群がり、近傍の空港や、特に幌別にある自衛隊の駐屯地からは毎日監視活動のためヘリコプターなどが飛来しています。非常時の航空支援用の周波数(123.45)には伊達グランドが開局し周辺トラフィックの整理にあたっています。(6月現在も引き続きです。)現在では火口周辺を除き交通などは表向き平常に戻っていますが、収束宣言も出ていないうちは復興に着手することも出来ず家に帰れない人もいまだに存在しています。