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有限会社 川原花木園
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私たちはなにを望むのか

■庭とのかかわり

  ここ数年、書店に行くと特に春先はところ狭しとばかり園芸関係の書籍が眼につきます。かつては本棚の片隅に申し訳程度に並んでいたような気がします。今や若い人たちや家庭の主婦を対象にしたものが多くなっており性別年齢を問わず広がりを見せているようです。中身はさておいても歓迎すべきことではないでしょうか。

 ずいぶん前のことですが、園芸とは無縁のある雑誌を手にすると、表紙にガーデニングをテーマにした特集記事が掲載されていました。そこには三人の女性デザイナー、コーディネーターが考えるガーデニングの思想、主張が述べられており興味深く読ませてもらいました。

 そもそもガーデニング(Gardening)とはどういう意味なのでしょうか。読んで字のごとく庭造り、造園、園芸を行うなどの意味で、環境、風景を意識した緑化を意味するランドスケープ(Landscape)とはニュアンスが違うと思います。庭造りだけでなく植物を育てながら生き物に対しての理解や愛情を深めるといった意味もガーデニングには含まれているといった意見があります。専門業者が期間内にあたふたと庭に木や石を配置しそれで完成といった造園とは違うと主張しているのでしょう。いずれにしても、とかくコンクリート社会の中に埋没している都会の人にとっては自ら庭に出て土に触れるのですから、すばらしいことではありませんか。



■庭に対する考え方

 さて話は戻りますが、先ほどの記事について私なりに要点をかい摘んでみました。

  • 誰のためになぜ庭を造るのかどんな庭にしたいのか考えよう。
  • 庭はもう一つの部屋である。
  • 庭をひとつの器として考え、外郭から整えていく。
  • 心身の疲れを癒す場所、やすらぎを得る空間である。
  • 各家庭の文化、生活感、その土地の風土を考慮する。
  • 庭は時間をかけて造ること。焦ってはいけない。
  • 自分のライフスタイルたとえばどのくらい庭のために時間が使えるかを考える。
  • 自分なりに庭造りの作業内容、失敗談、管理上の出来事、開花時期など植物の特性など、日記風に記録しておく。(翌年に活用し、よりよい庭造りに役立てる)
  • 盲目的なコレクターであってはいけない。(庭を単なる庭木置き場や花屋さんの店先のように並べ立ててはいけない。)
  • 花はアクセサリーである。

 三人の女性はもともとは造園を専門に学んだわけではなく、農学部卒業後、大手の園芸会社に勤めていた方。学生時代は美術史を専攻し、後イギリスでガーデンデザインを学んだ方。繊維関係のデザイナーであり、海外でそうした素材を手にするうちにその国の文化歴史に興味を持ちやがてイギリスの庭園に心魅かれた方。とその経歴は様々なようです。



 それぞれのコンセプトから生み出されたこうしたガーデニングを皆さんがどうとらえ、取り入れていくかは自由です。土をいじる前に頭の中を整理しておきましょう。またデザイン中心の考え方ばかりを全面に押し出すのは、生き物に負担をかけすぎるので気を付けなければならないと思います。ガーデニングを単なるブームで終わらせないためにも、こうした点に配慮し、イメージだけの言葉に惑わされないように願っています。



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