北国のみどり情報局
生産管理レポート
有限会社 川原花木園
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イエローインベーダー

 夏になると鉄道の沿線や管理されていない路傍、畑の周囲には草丈のある黄色い花が目立ってきます。悪名高いセイタカアワダチソウたちで、多くの人たちは「綺麗だね」とのんきなことを言っていますが、畑を管理している私たちにはありがたくない存在なのです。よく観察していると、最初は種子が飛んできて1本ないし数本の株が成長し、放置していると数年後には地下茎で増え続け集団が大きくなっていくのがわかります。特徴的なのはこの集団の中にほかの雑草が見あたらないことです。
 オオハンゴンソウも同じような特徴を持ち、ヨモギやススキ、ヨシ、オオイタドリなどの強靱な雑草と熾烈な縄張り争いをしています。セイタカアワダチソウは地下茎から発芽を抑制するポリアセチレン系の物質を分泌し、ほかの植物のみならず自分の種子すら発芽させないのです。このような成育阻害物質による作用をアレロパシー(他感作用)と呼び、樹木ではクルミ、ユーカリなどが知られています。
 


鉄道防風林周辺の様子

 セイタカアワダチソウ(手前)とオオハンゴンソウ(奥側)の集団があり、その間隙を縫いながらさらに背の高くなったヨモギとヨシが領土の拡大をねらっています!?
(函館本線岩見沢・峰延間:2002年8月15日撮影)

 それでは辺り一面こうした植物で埋め尽くされてしまうのでしょうか。残念ながら(私たちは嬉しいのですが)長く続かないのがこの世の常です。繁茂しすぎると自分の発する物質で自ら阻害することになり、やがてはほかの強力な植物に制圧されるそうです。いずれにしても畑や庭に侵入すると面倒なことになりますので早い時期に除去した方がよいでしょう。こうした作用を持つ物質は、雑草の繁茂を防ぐ効果と、一方で連作障害の原因となったりする可能性があります。
 なおアレロパシーについてはよくわかっていないのですが、研究され成功を収めている例としてマメ科牧草「ヘアリーベッチ」による休耕地の雑草抑制があります。
 


セイタカアワダチソウ
(Solidago altissima)


オオハンゴンソウ
(Rudbeckia laciniata)


オオイタドリ
(Polygonum sachalinense)

 セイタカアワダチソウ、同じ仲間のオオアワダチソウ、それとオオハンゴンソウは北アメリカ原産の帰化植物。種子と地下茎で増殖する強力な雑草です。オオハンゴンソウには中心の筒状花が黒紫色のアラゲハンゴンソウ(別名キヌガサギク)、変種で花弁が八重咲きのヤエザキオオハンゴンソウ(別名ハナガサギク)があります。


アラゲハンゴンソウ
(キヌガサギク)
(Rudbeckia hirta)

ヤエザキオオハンゴンソウ
(ハナガサギク)
(Rudbeckia laciniata var.hortensis)


有限会社 川原花木園