このWebページを置いてあった初代のサーバーの所在地は函館でした。ページ内で出てくるHRPCと言う集まりも、函館近郊のパケット通信を愛好するアマチュア無線のグループに端を発します。
私はと言うと、ちょっと離れた室蘭の住人ですが、HRPCについては地理的条件による電波伝播の妙などにより、HDLCについては無線通信によるパケットネットワークなどでの親交がきっかけだったのです。
室蘭の町は地の利(天然の良港)を活かした港町として栄えました。古くは夕張近郊の炭坑よりの石炭の積出港として、また湾内を一部埋め立てた所には現在の「新日本製鉄所(旧 富士製鉄所)」や「日本製鋼所」など鉄鋼の町としても栄え、更に「日本石油」の製油所も存在します。「函館どっく」や「楢崎造船」など船舶港湾関係の産業も栄華を誇りました。
石炭や重工業系産業の衰退により、そして都市圏により近い苫小牧港の存在などにより徐々にその地位を奪われて行ったのです。鉄道も工場と駅の間に夥しい数の線路が張り巡らされていましたが、その殆どは姿を消しました。思えば本線から分岐した盲腸線の存在、外海に面した場所にある少し規模の大きい漁港の存在など、改めて函館との共通点の存在に思い当たります。まあ、町の規模も港の規模も違いますけどね。
半島部の先端側の橋のそばにある大きな風力発電機の電力で夜間は綺麗にライトアップされていて、新たな観光名所となりつつあるみたいです。白鳥大橋記念館と言うのもありますよ。この周辺祝津町界隈には更に白鳥マリーナや水族館などもありにぎわっています。国道36号線は室蘭駅までだったと思ったけど橋の根元まで伸びることになるのかなぁ。大規模に道路整備もしていることですし。
そうそう、室蘭の地名はアイヌ語でモルエラン(坂の多いところ)と言う言葉に起源があるということです。北海道の地名で読み方が難解な物が多いのはこのようにアイヌ民族の呼び方を元に語路合せ的に漢字を当てはめたからと言う物が多いからなんです。
崖っぷちの途中とても危なっかしい場所にそそり立つ地球岬灯台、今は設備の老朽化とそれが位置する断崖絶壁の風化などにより使われていないはずです。その少し上にある展望台はいつの日にか整備されその眺望を誇っています。この展望台もなかなか危なっかしい場所に在りますよ。必見です。
ここ白鳥台にも温泉があります。もっともこの周辺ではあまり珍しくも無いんですが、ちょっと変わった生立ちなので。元々この地域の銭湯の一軒でしたが、水道の高コストに対抗するために井戸を掘ったのです。ここは高台(三方向とも下がっていますので水の便は悪いはず)ですので井戸と言ってもかなり深く掘らなくては成りません。最初はなかなか出て来なかったようで諦めずにかなり深く掘り進んだところ温泉を掘り当てたのです。周辺で改めて温泉を掘っているところは皆低地ばかりですので珍しいと言えるでしょう。
そういえば私のコミックスの蔵書アタゴオルシリーズのなかで作者ますむらひろし氏のコメントによると昭和新山とその生涯と私財を投げ打って観測に努めた三松正夫氏への傾倒はただならぬものがあるようです。作中のひでよし扮するスミレ博士が火山の噴気で卵をゆでているシーンで、食べ物を前によだれをたらしていないのです。このキャラクター(ひでよし)には考えられないことで三松氏への敬意の現れだとか。そしてこの山、なにやら日本では数少ない個人所有の火山だということです。
私事ですが当時まさに噴火したその日、友人と自転車で山のふもとの道を走っていたのでした。空は暗く火山灰が降り視界は利かず火山雷の閃光と雷鳴が響き渡り更に噴火の轟音と地震とすざましいものでした。 民家の物置などに身を寄せましたが、そのうち結構大きな塊まで降って来たりして、まあ結構な体験だったわけです。
昭和新山と有珠山山頂のちょうど間の位置にロープウェイの駅があり、この周辺には熱帯植物園とガラス資料館があって観光スポットになっています。ここへのアクセスは、元は湖畔から上がる道路一本きりでした。火祭りの花火大会のときなどは終了後湖畔を離れるまでは数時間を要したものでした。が、現在は伊達市外方向から山をまたいで湖畔からの道に繋がる道路が出来通り抜けることが出来て便利になっています。